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2008/07/29

鉄道連絡船に乗る

 この間の土日、18切符を使って旅行に行ってました。大阪→岡山→高松(泊)→徳島→和歌山→大阪、という、瀬戸内海をぐるっと回るルート。徳島までは鉄道でしたが、徳島から和歌山までは南海フェリーを使いました。

 実はこの南海フェリー、地味ですが日本で2つだけ残っている数少ない鉄道連絡船なんですね。鉄道連絡船とは、海など水面で隔たれた鉄道路線に接続するため、鉄道会社またはその子会社が運営する連絡船のことで、現在はこの南海フェリー(南海電鉄の子会社)と、JR宮島航路がこれにあたります。どちらも厳密には鉄道は一方だけで、かつての青函連絡船や宇高航路などと違って狭義の鉄道連絡船ではないのですが、鉄道とリンクして時刻が設定されているので、これも一類型と呼べるでしょう。

 鉄道連絡船、うーん、懐かしい響き。

 とりわけこの徳島航路は、かつて牟岐線の中田というところから分岐した国鉄小松島線の小松島駅(小松島港乗降場)と接続していたため、狭義の鉄道連絡船の面影を強く残す航路なのです。小松島線廃止後は徳島側の港を小松島港から徳島港に移転しました。ちなみに和歌山側は現在も南海電鉄が接続しています。そういう経緯があって、宮島航路に比べても、より強く連絡船の色彩が残っています。

 さて日曜日の午後、徳島駅から徳島市営バスで沖洲(おきのす)・南海フェリー乗り場へ向かいます。

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 フェリー乗り場はこんな感じ。徳島駅から20分程度で到着します。こぢんまりしたところです。てっきり空いていると思いきや日曜午後便だからかかなり混んでいるのが意外でした。

 もともとこの航路、個人的にはいままで2度しか乗ったことなく、しかもその2度ともが高速船でした。経営不振で高速船が廃止になり、一般フェリーのみになってからは2時間という乗船時間(高速船は1時間でした)が気になり、四国訪問は徳島から入らず、もっぱら瀬戸大橋を経由して、四国島内の移動にも便利な高松入りを選択していました。なのでフェリー乗船は今日が初めて。ともかく16時35分過ぎ、航送自動車の乗船に手間取り、少し遅れて出帆です。

 この日は気温35度を超える猛暑日でしたが、桟敷席の2等船室には入らず、敢えて屋根のある甲板のオープン席に陣取ってみました。停船時はむわっとした暑さでしたが、動き出すと潮風が心地よいです。

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 さようなら四国

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 左手に淡路の島影を見つつ、のんびり2時間の旅です。船内を一通り探索すると、

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 少し見づらいですが、これぞ鉄道連絡船の証、船舶・鉄道連絡の時刻表です。南海なんば発着の時刻まで書かれています。1枚の看板ですが、旅情を感じます。

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 瀬戸は~日暮れて~夕波小波~

 って

 ここは瀬戸内海じゃなくて 紀伊水道なわけですが

 とそれはさておき

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 こんにちは和歌山 帰ってきました

 そして

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 ちゃんと待ってくれてます特急「サザン」 だって鉄道連絡船なんだもん

 船は時刻通り18時35分、和歌山港に接岸しました。気になっていた2時間の乗船時間は、退屈せず過ごすことができ、これはどうやら「食わず嫌い」だったようです。

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 鉄道連絡2役を同一フレームに入れてみました。普段は通勤ライナーの側面しか見ていない「サザン」ですが、こうしてもうひとつの「四国連絡」という顔を目の当たりにすると、普段とはまた違って見えてくるのは不思議です。

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 今回、最も印象に残った光景です。

 …さてこの四国連絡航路、冒頭に高速船の廃止を書きましたとおり、雲行きは決してよくありません。利用者減に決定的な打撃を与えたのは明石海峡大橋の開通。この橋ができて、徳島から大阪へ、高速バスが入るようになりました。両者を比べてみますと、堺近郊からだと

■所要時間
 フェリー:約4時間(電車1時間、フェリー2時間、バス20分、その他30分)
 バス:約3時間30分(電車30分、バス3時間)

■運賃
 フェリー:約3000円(電車770円、フェリー2000円、バス200円)
 バス:約4000円(電車370円、バス3600円)

 と、運賃面でやや有利な程度。しかしこれは堺近郊からの場合で、大阪市内発着だと鉄道の分運賃差・時間差は縮まり、加えて乗り換えなしのバスのほうが圧倒的に優位。ただし運賃面では往復で見てみるとフェリーが4640円(電車運賃とバス代込みの「徳島とくとくサービック(クーポン)」、難波駅発の運賃)、バスが6480円とフェリーが相当優位。しかしこれとて現在バス側に企画切符の設定がないだけの話で、この先どうなるか分かりません。あくまで現時点でのおはなし、ということになります。

 安さを取るか、乗り換えなしの手軽さを取るか…、個人的には安いうえに旅情まで味わえるフェリー、これしかないと思うんですがねえ…。バスは窮屈ですからねえ…。

 徳島航路、普段はまったりですがお盆の時期は込み合います。結構徳島から大阪や和歌山に出てきている人は多いですし、何より徳島の一大イベント・阿波踊りがあります。この時期にフェリーの旅を味わいたい方、ご予約はお早めに♪

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