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2011/07/31

ご近所ちい散歩・2

 ということで、今日も和歌山に行ってきました。今日は高野線沿線です。

 実は改めて気が付いたことが多くてですね。近場をゆっくり見て回ることって大事…と思いましたですよpaper

 今日訪れたのは高野線の山岳区間・高野下駅近郊です。関西の小学生の林間学校の訪問先として、高野山は関西の人なら一度は行ったことがあると思います。で、大抵それは電車で。でもって高野線の山岳区間は通ったことはあるけど降りたことがない、という方、意外といらっしゃるはず。僕もその一人です。つまりこの路線、観光路線なんですけど大半の人は途中駅を下りずに通過してしまう。よくあるパターンですよね。なもので、普段は車窓から眺める、緑濃い景色が車外からはどう見えるのか、というのを確かめに、行ってきました。

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 はい、ということで高野下駅にやってきました。何だか趣あるいい駅舎です。下がすっぽりと抜けていますが、ここはかつて森林鉄道が走っていたそうです。現在はかなりの部分が生活道路に転用され、今も九度山~高野山の間を高野線に沿うように続いています。ちなみにこの駅、「こうや花鉄道」企画の一環として、駅に古レールを中心とした展示がされています。駅自体がプチミュージアム。

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 駅構内とはいえ、屋外展示という大雑把さが素敵です。ちなみにホーム上屋を支える支柱にも古いレールが使われており(最古のものは1800年代)、刻印部分の明示と説明が柱に取り付けられています。古いレールが好きな方には一見の価値あり。

 ここからは森林鉄道跡地の道を進み、少し九度山側へ戻ります。この道、きょうのちい散歩ではよくお世話になった道です。

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 いきなりスペシャルに緑満開budこの森林鉄道、今もあったらとても楽しいと思うのですが、昭和30年代に廃止になっています。歩くことしばし、着いたところは丹生川橋梁という橋。立派なトラスが川を跨いでいます。一帯は竜王渓という渓谷になっています。

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 こういった橋の造りも、電車に乗っているだけではわからないものですね。ちょうど観光列車「天空」がきましたのでパチリと。絞りすぎましたsweat01

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 数本の列車を撮影した後、再び高野下駅まで戻り、今度は下古沢側へ。この高野下駅界隈は好きなところです。狭い谷に家並みや道路・鉄道がギュッと押し込められたように位置していて、高いところから見るとジオラマみたいなんですよね。今日は行きませんでしたが、今度は集落を見下ろせる高台に行きたいと思います。今日は駅近の踏切で何列車か撮りました。

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 山岳区間のみを走る2300系。内装が豪華なんです。

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 極楽橋行き特急「こうや号」です。これから先は急曲線・急勾配が連続する区間。山線スイッチは「入」になってますか?みたいな感じですね(分かる人には分かる)。

 でもって、そんなこんなでぼんやりしているともうお昼過ぎ。少し場所を変えて、山岳部に分け入ることにしました。暑いですしねsweat01標高が上がれば多少は涼しいかなという安直な発想coldsweats01

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 やってきたところは3駅先の紀伊細川駅。高野下から6.4km、標高は260m上がっています。この駅、前から気になっていたのですが、駅ホームから見える集落が、えらく下のほうにあるんですよ。集落は川が削った谷にあり、駅は谷を挟む山の山腹を走るためにこうなっちゃってるんですけど、これって、下から見たら線路はどういうふうに見えるんでしょうね。てくてく歩きで撮影地に行くついでに、見てみましょうか。あ、ちなみに紀伊細川駅、ちゃんと駅員配置駅なんです。そして自動券売機はありません。きっぷは駅員さんから買います。

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 ちょっと雰囲気良くないですか?どこか懐かしい駅。しばらく佇み、いざ出発~

 それでですね、線路沿いの道がない山腹を走る路線を撮影するためには駅出る→谷まで降りる→林道歩く→線路のレベルまで上がる、という作業が必要でして、これは暑そう…。下の集落まで降りて振り返りますと、

 …あれ?駅どこ?

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 これ、この高さおかしいですよね?あり得ない所走ってます。まあ結果的にこの高さにレールを引かざるをえなかったんでしょうけど、この区間が出来たのって、昭和3年なんですよ。当時、半ば強引に引いたんでしょうけど、昔の人は本当にすごいと思います。素直に感動してしまった瞬間でした。

 さててくてく歩くうち、うす曇りになって来ました。ラッキーですscissorsそしてこの林道。

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 適当に木々が覆いかぶさり、天然の日傘。脇を流れる川のせせらぎも相まって、涼しいです。静かです。でも夜は一人で歩く勇気はないですねsweat02

 さて歩くこと25分、目的の撮影地に到着。観光ガイドにも載っている所で、羽根山トンネルと浦神谷トンネルという、2つのトンネルに挟まれた狭い場所。線路はほんの少しだけ地上に顔を出し、真横を道が通っているため、格好の撮影地になっているようです。ではいささか手前みそではありますが、成果のほどを。有名な撮影地ですので、どこかで見たことがあるというアングルが多いと思います。

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 羽根山トンネルに入る各駅停車。このトンネルも、反対側の浦神谷トンネルも短いです。

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 開業年次が古いトンネルであることを表すかのようなひとコマ。トンネル口径が小さいので、パンタグラフがぎりぎりのところまで下がってますね。

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 天空ドーン!!もうちょっと左に振ればよかったですねsad

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 急曲線がよくわかる一枚になりました。写っている列車はこちらに向かってくる列車ですが、線路は山腹を忠実にトレースしてクネクネと敷かれているため、トンネル入口に差し掛かるまではさらに2~30秒かかります。間が谷になっているため、向こうまで見えるってワケです。

 ちなみにこの撮影場所、電車は急カーブでゆっくり接近、線路に近い(近づきすぎないでくださいね)、視界は開けていないものの、列車が接近するとレールの軋む音がするので分かる、という、非常に撮り易い場所でした。もうちょっと陽が当たるところなら申し分なしです。

 ひとしきり撮り終えた後、虫探しに余念がない親子連れさん(まさかここで他に人に会うとは思いませんでしたがsweat02)を尻目に、撤収です。今来た道を戻るのは芸がないし、ここからなら、単純距離では紀伊細川に戻るよりも次の紀伊神谷へ歩いたほうが若干近いんですよね。

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 ということでしばらく歩きだして神谷駅方向へあがる道との分岐に来た時に一枚の立て看板が。

 神谷方面への道は路肩一部崩落のため右側極楽橋回りを利用してください

 とな?台風typhoon来たり、雨rainが続きましたからねえ…。車に向けた案内かもしれませんが、行って結局戻らなければならないと、ダメージでかいです。仕方なく今来た道を戻ることにします。

 林道をてこてこ歩いていると、片側の崖の上のほうから、レールの軋む音が。ふと見上げると崖のはるか上を、電車がゆっくりと進んでいく様子が、杉木立越しに見えました。行きは電車が通らない時間帯だったので、木立に隠れて見えないこともあり、てっきり線路は林道と離れたところを通っているか、トンネルで貫いているのだろうと思っていましたが、実はかなり忠実に双方寄り添っていることが分かりました。そう意識して目を凝らして見ると、鉄柱、電線などの設備がところどころ見え隠れしているのが次々と目に飛び込んできます。ほんと分からないもんです。

 また電車に乗っていても、この林道は線路敷からみてかなり急角度に落ち込んだ崖の下にあり、死角になり易いところを通っています。電車に乗っていると高い杉の木も手伝って、人煙稀な人里離れたところを走っているように錯覚しますが、すぐ横の谷には多くの集落が点在しています。紀伊細川より先って、本当に山の中だと思い込んでいたふしがあるのですが、今回認識を新たにしました。お住まいの皆さん、すみませんsweat01sweat01sweat01

 さて細川周辺の集落まで戻ってくると、太陽がいつの間にかうすく顔を出し、暑い熱い。行きに見た時よりも、紀伊細川駅が若干高いところにあるように思えるのは気のせいでしょうかcoldsweats02

 みかん山の農道のような、急坂のコンクリ道を昇り、ラストスパートは階段です。

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 今回は膝が笑うぜちい散歩!

 …たどり着きました。毎日徒歩でここを通っている人、えらいです。無条件に尊敬します。ただ、別に車でアプローチできるなだらかな坂の道も作られていて、殆どの人は車で送り迎えしてもらうんでしょうね。

 結局乗ろうとしていた電車にはタッチの差で乗り遅れ、折り返し「天空」乗車という計画はまた今度ということで諦めました。奇跡的に30分後になんば行き快速急行があるので、ちょっと早めに帰ることにします。疲れたし…sweat02と待合室で待っていると、衝撃の告知が。

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 超地元路線、廃線の危機ですやんbomb

 もともと収支が明らかに良くなさそうなのは利用実態を見ていて明らかなのですが、まさか会社側がここまで考えているとは思いもよりませんでした。内容は具体的に何らかの意思表示をするものではありませんでしたが、「現状維持が困難」とか書いちゃってますし。実際は廃止議論の手前のような感じですし、南海本線羽衣付近の高架計画にも高架化前提で話は進んでますし(その今だからこそのこの議論、という見方もできましょうか)、今すぐ何かあるとは思わないですが、進んで乗るようにしたいと思います。

 それにしても、この情報を得たのが遠く離れた高野線のこの駅って…sweat02この掲示って、南海本線の駅では見ないような気がするのですが。

 最後の最後にかなーり驚くことがあり、ちょっとdownな感じになっちゃいましたが、「降りてとにかく歩いてみる」って大事なことなんだなあ、と思った次第。魅力いっぱいのこのエリア、回り残したところもあるので近いうちにまた来たいと思ってます。

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コメント

こんにちわ。
高野線って、急勾配と急カーブに挑む電車に乗車するだけでも、じゅうぶん楽しいのですが、視点を変えてこのような楽しみ方もあるのですね。
私の近くの近鉄吉野線も一見山岳路線のような雰囲気なのですが、カーブは多いものの勾配はさほど急でないところが高野線とは異なるところです。
線路が山に迫ってこれ以上奥に行けなくなったら、ケーブル又はロープウェーに乗換という点は似通っていますが。

高師浜線がそんな危機だとは知りませんでした。
伽羅橋駅や高師浜駅付近にお住まいの方でも、南海本線の羽衣駅なり高石駅が近いですから、直接本線の駅まで出向いているのかもしれませんね。
まだ未乗の路線ですから、早く乗っておかなきゃ。
(関西私鉄の支線って乗っていない路線が多いんです)

投稿: まゆつば鉄道 | 2011/08/06 17:22

乗っているとなかなかどれくらいの勾配か分かりにくい高野線。降りて歩いてみると色々と分かることも多かったですよ。カーブ部分のレールは片減りしてすり減っていたりとか、降りてみないと見られない痕跡のようなものも多く見られましたよ。

吉野線も高野線とよく似ていますよね。末端部の雰囲気とか、都心から直通で行けるところとか。21m車がそのまま入れるので、線路環境は高野線よりはるかにいいみたいですね。

南海高師浜線は数年後には和歌山鐵高師浜線になっていたりするのかなあ…と漠然と考えていたり。どんな形であれ、地元民としては路線として維持してほしいと願うばかりです。

投稿: Yokochan | 2011/08/07 20:39

高師浜線需要喚起策
(1)高師浜駅の駅長を猫にする。
(2)車内にガチャガチャを置く。
(3)車体に苺の絵を描く。

 …と、冗談はともかくcoldsweats01、この方面から高師浜線って、そもそも需要はほぼない様な気がするんですけど…sweat02
 本当に「南海本線の駅では見ない」のでしょうか? まさか、廃止したくてしたくてたまらないので、利用促進の呼び掛けは行ったというアリバイ作りのためにこっそりと…という訳でもないだろうとは思いますが…。

投稿: ゴエン | 2011/08/11 01:05

(1)駅周辺には野良猫が多数居ますので選び放題です。
(2)車内は空いているので置き放題です。
(3)何なら車内で苺を栽培しちゃいましょう。

 …という上段はともかく、確かに紀伊細川の駅でポスター見かけた時は違和感を覚えました。仰るように需要はほぼないでしょうし、雰囲気的にも別会社のような趣でして…。

 南海本線沿線では、ひと呼吸置いて掲示が始まったようです。尤も普段ぼんやりしている私のこと、掲示されていたのに見過ごしていたのかもしれませんが…。

 先日、高師浜駅を訪れたところ、夜と早朝の時間帯は無人になっていました。以前は当直をしていた駅なのですが…。合理化は確実に進んでいるようです。おそらく次回の改正で昼間は毎時2本になりそうな(現行は3本/時)

投稿: Yokochan | 2011/08/12 19:45

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